
Mariah Carey / Loverboy (Remix)
80s Funkへの愛と2000s Popの輝きが交差する、Mariah流リヴァイヴァル・アンセム。Mariah Carey / Loverboy (Remix) は、2001年という時代を象徴するPop R&Bでありながら、同時に80s Funkへの強いオマージュが刻み込まれた1曲です。Virginから唯一リリースされたアルバム Glitter からのリードシングルという立ち位置もあり、当時は映画の酷評や私生活のゴシップが先行して語られがちだったが、音そのものに耳を傾ければ、その完成度と時代を越える強度は相当なモノであるコトがわかりますね。
80s Funkを2000年代へ接続するRemixの核心
このRemixは、DJ Clark KentとMariah自身によるプロデュースによるもので、イントロから飛び込んでくるのは、Cameo / Candy を下敷きにした弾力のあるベースラインと、軽快に跳ねるビートっ!原曲のファンキーなエッセンスを活かしつつ、2000年代初頭のHipHop〜R&B感覚で再構築されたグルーヴは、フロアで鳴らしてこそ真価を発揮するタイプのサウンドに仕上がっています。キックは太く、スネアはシャープ、ブレイクではベースとシンセが前に出て、自然と身体が揺れるアレンジですね。
Diva Popとしての余裕とストリート感の融合
Mariahのヴォーカルは、相変わらずの余裕と華やかさを醸し出しています。高音を誇示するというより、グルーヴの上を軽やかに舞うような歌い回しが印象的で、恋の駆け引きや高揚感をストレートに描いたリリックは、甘さと自信が同居するDiva Popの王道といったカンジですね。そこへDa Brat & Ludacrisのラップが加わるコトで、Remixはイッキにストリート感を帯び、クラブ映えする立体的な展開へと押し上げられています。
YMOエピソードが残した裏側のドラマ
特にDa Bratのパートで、YMO / Firecracker のメロディが歌い込まれる瞬間は、この曲の裏側にあるドラマを知っているリスナーほどニヤリとするハズですね。もともとこの Loverboy は YMO / Firecracker をサンプリングする予定だったが、そのアイデアがJ-Loの曲として先に世に出てしまったコトで、急遽 Candy へ差し替えられたというエピソードは有名です。しかし結果的に、Cameo本人たちがソングライティングに名を連ねるこのカタチは、80s Funkと2000s Popを繋ぐ理想的な着地だったとも言えるのではないでしょうか。
時代を越えてフロアで輝く12インチ
リリース当時、クラブやラジオでは賛否が分かれたものの、Billboard Hot 100で最高2位を記録。Mariahのリードシングルとしては初めて1位を逃した曲となったが、時を経た今だからこそ、このRemixのフロア映えする派手さと、DJ Clark Kentのプロデュース・センスがより鮮明に聴こえてきますね。近年アルバム Glitter の再評価とともにアナログ盤が激レア化しているのも納得です。80s FunkのDNAを2000年代初頭のPop R&Bとして最高のカタチでパッケージした1枚…針を落とした瞬間、空気がパッと明るくなるっ!そんな12インチを探しているなら、この Loverboy (Remix) は間違いなくその候補の1枚ですよ。